ラミマルブログ

リハビリの仕事を通して学んできた経験をもとに、病気やリハビリ、健康や日々のことなどを発信中

日常生活を評価するツール FIM!!

こんにちは、ラミマルです。

 

梅雨ですが、晴れの日が続いたりと梅雨の晴れ間となっています。

明日は、雨がよく降るようなので注意が必要です。

 

今日はFIMについて書いていきます。

病院や在宅での生活の中で、食事をしたり更衣をしたりと日常生活動作を送っていきます。その動作がどのくらい出来ているかを医療従事者たちは評価をしていきます。

その項目に対し自分がどのくらい行っているかを点数をつけることで、各日常生活動作がどの程度行えているかを評価できるのがFIMというわけです。

 最近では、入院中にこのFIMの点数がいくら上がったかなどが、病院の機能評価を示す一つの基準になってきてたりします。

こんな人に読んでほしい! ・日常生活をどう評価しているか知りたい
・FIMについて詳しく知りたい

 では、はじまり~。

 

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もくじ

 

FIMとは

 FIMとは機能的自立評価法(Functional Independence Measure)といい、セルフケア、排せつ管理、移乗、移動、コミュニケーション、社会的認知能力などの項目を評価するためのものです。この評価は自分が意識して行えば出来るという動作ではなく、日常生活でしている動作を評価するものになります。できるけど、してないということは介助をしてもらっているものとなり、点数は低くなります。

 

FIMの点数のつけ方

FIMは点数は1点から、7点まであり、点数が高い7点ほど自分で動作が行えており自立しているとみなされます。点数の詳しい見方は以下に書いていきます。

6、7点は修正自立、自立とされ自分で行えているとみなされます。

7(完全自立):すべての課題を、補助具や介助なしで適切な時間内に安全に遂行できる

6(修正自立):補助具の使用や、通常より時間がかかる、安全性に考慮が必要であるが動作が自身で行える

 

5点以下は見守りから介助が必要な状態を指します。

5点(監視、準備)体に直接触れる介助は必要ないが、声掛けや促しを必要とします。また物品の準備が必要なこともこれらに該当します。

4点(最小介助)手で触れる程度の介助で行える。その動作の75%以上は自分で行う。

3点(中等度介助)50%以上75%未満の動作を自分で行う。おおよそ中等度介助レベルを指す。

2点(最大介助)50%未満は行っていないが、25%は自分で行っている。最大介助レベルを指す。

1点(全介助)その動作に関して、ほとんどのことを介助者が行っている。

 

1点~7点はこのように点数分けされており、各項目に1~7点で評価を行います。実際に評価する項目は18項目あり、運動項目が13個あり、認知項目が5つあります。18項目×7点の126点が満点となり、どの動作も自立して行えるという状態です。逆に寝たきりですべてに介助を要するとなるとすべて1点で18項目×1点で18点となります。

では、評価する項目はどのようなものがあるのでしょうか?

 

FIMで評価する項目

ざっと羅列していきますね。

食事:食事が用意された状態で、食器を使って食物を口に運ぶ動作から嚥下するまでを評価します。

整容:口腔ケア、洗髪、手洗い、洗顔や髭剃り、化粧などを評価します。

清拭:首から下を洗うことなどを安全に行えるか評価します。

更衣(上半身):腰から上の更衣などを行います。これは装具の着脱も含みます。

更衣(下半身):腰から下の更衣などを行います。これも装具の着脱を含みます。

トイレ動作:股やお尻の清潔やトイレ使用前後の衣服の操作などを評価します。

排尿、排便コントロール:これは排尿と排便は別の項目となります。排尿、排便コントロールに必要な器具や薬剤の使用が評価項目となります。

移乗(ベッド、いす、車いす:ベッドやいす、車いすの間でのすべての動作を含みます。

移乗(トイレ):トイレ内での移乗の介助量を評価します。

移乗(浴槽、シャワー):浴槽やシャワー室の出入りを評価していきます。

移動(車いす、歩行):歩行や車いすにてどのくらい移動できるかを評価します。

階段:階段がどのくらい昇降できるか評価します。

理解:聴覚や視覚からのコミュニケーションがどの程度理解できているかを評価します。

表出:音声や音声によらない言語表現(手話)など表出できるかを評価していきます。

社会的交流:社会の場においての協調であったり、他人と交流をもてるかなどを評価していきます。

問題解決:問題の起こった事柄に対して、どう対応し解決していけるかを評価します。

記憶:日常的な記憶面がどの程度記憶できているかなどで評価していきます

 

これらの18項目にそれぞれ出来ているかを当てはめていき、患者さんがどの程度日常生活でこなせて行けているか評価するものがFIMとなります。

 

最後に

今日は患者さんの日常生活がどの程度自分で行えているかを知る手段となるFIMについてまとめてきました。細かな評価は普段評価していも迷うことはあります。しかしこういう尺度で評価されていて、なにかの書類でFIMなんて項目があれば、自分が何点くらいとれているのか気にしてみてはどうでしょうか?