ラミマルブログ

リハビリの仕事を通して学んできた経験をもとに、病気やリハビリ、健康や日々のことなどを発信中

片麻痺での階段昇降 知っておきたいポイント

こんにちは、ラミマルです。

梅雨真っ只中。ジメジメ暑い日が続きますね。島根や鳥取はかなり雨が降っているみたいです。川の氾濫などで避難指示が出ている地域のみなさんは、気をつけてくださいね。

 

さて、今日は階段昇降についてです。片麻痺になると階段もそうですが、ちょっとした段差昇降も大変になってきます。転倒の危険性があるから、段差昇降を極力行わないという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?ちょっとした段差があるから遠回りをするなんてこともあるかもしれませんね。

 

今日は片麻痺後の階段昇降や段差昇降に自信がないという方について、片麻痺での昇降方法についてお伝えしていこうと思います。入院中に教えてもらったかもしれませんが、復習の意味も込めて読んでいただけると助かります。

 

階段昇降は確かに危険ではありますが、安全に行えればいい運動負荷になります。階段昇降も普段のトレーニングに取り入れたい。安全に階段や段差を昇降したいという方には参考になると思いますので、ぜひ読んでみてください。

 

では、行ってみましょう。

 

こんな人に読んでほしい! ・階段昇降をトレーニングに取り入れたい
・安全に段差昇降を行いたい

 

f:id:ramisuke:20210707142951p:plain

 

もくじ

 

階段の登りはどうするの?

f:id:ramisuke:20210708082225p:plain段差昇降にはまず上ることが必要になってきますよね。上る際には、元気なときでしたら一足一段で登っていたと思いますが、片麻痺があるとポンポンと上ることは難しくなります。なので足が上がりにくい人は、二足一段で上がることをお勧めします。

この二足一段で注意することは、足を出す順番です

 

手すりがある場合などは、まず健側の手すりを持ち健側の足を階段へ出します。そして麻痺側の足と順に挙げていきます。杖がある場面ではまず杖を出します。次に健側の足、最後に麻痺側という順番で二足一段で階段を上がっていきます。

 

え~足が引っかかって怖いという声が聞こえてきますが・・・

このときにとくに気を付けて欲しいのが、足の引っかかりですよね。自分が思っているところより足が上がっていないとつまずき転倒の要因になってしまいます。久しぶりに段差昇降を行う方は、引っかからないように意識して足を上げることが大事です。

 

さて、どうして健側を先に上に挙げる必要があるのでしょうか?

説明していきたいと思います。

階段の上にくる脚は、体を支えて階段の上まで体を引き上げる力が必要になります。そのため麻痺側の足を上に持ってくると、体を上まで持ち上げられません

なので力がある健側から先に上げる形となります。登りのときに不安定になると転倒の危険性があるので、健側から登ることを覚えておいてください。

 

階段の下りはどうするの?

f:id:ramisuke:20210708090140p:plain

上ることも大変ですが、下るほうがレベルが高いです。

みなさんが言われるのが階段昇降をするときには、上るときより下るときのほうが怖いということです。それは前に支えがなく、踏み外したりすると落ちていく感覚があるからでしょうね。不安定な体で降りていくのは、十分体を支え切れないし怖さが大きいものです。

 

降りるときのポイントとなるのも、二足一段です。

降りる際の足の出し方ですが、始めに麻痺側を降ろし、その後に健側を降ろしていきます。これは登るときと反対の足の順番になりますので注意が必要です。

 

では降りるときはどうして麻痺側がさきなのでしょうか?

これは降りていく体を健側で支える必要があるので麻痺側が先に降りることになります。健側を先に出してしまうと、勢いのついた前方へのトルクを健側だけで支えられず、前に向いて転倒してしまう可能性があります。なので重心を後方に残す意味でも降りていくときは、麻痺側から降ろします。

 

覚え方としては、登りも降りも常に健側が上と覚えていきましょう。

 

介助者の位置取り

f:id:ramisuke:20210708082707p:plain

初登場のスケルトン君とカイ君です。

え~階段は一人じゃ無理だよって声が聞こえてきますね。

階段昇降を行うに辺り、一人で昇降することに自信がない方ももちろんいらっしゃると思います。安心してしてください。そんなときは軽く支えてもらったりしながら介助を前提に昇降を行ってください。

介助位置のポイントは麻痺側の横に位置取りをしておくことが無難だと思います。膝折れや、引っかかりでバランスを崩してもすぐ支えられる位置にいることで、お互い安心して昇降することが出来ます。

階段は転倒すると、命を落としかねないので介助者は、上られる方から気をそらさないことが大事ですよ。

 

 

今日のポイントのおさらい

・上るときは健側の足が先に

・下るときは麻痺測の足が先に

・介助者は麻痺側の横側に

・上るときも下るときも常にいいほうの足が上側で覚えよう

 

最後に

ひと昔に比べバリアフリーが広がってはいますが、私たちが生活する上でまだまだ段差昇降は必要になってきます。なので少しの段であれば、越えられることに越したことはありません。しかしその方法を間違えてしまうと転倒の危険性に繋がります。今回、今一度段差昇降の方法を確認してもらい、安全に移動を行ってもらえればと思います。

 

また家で段差昇降の訓練ができるフミッパーを紹介しておきます。

気になった方は、ぜひチェックしてみてください。