生活を助ける福祉用具シリーズ 第4弾「ベッド&マットレス」
こんにちは、ラミマルです。
今日は生活を助ける福祉用具、自助具シリーズ累計で第4弾をお送りします。
自助具という括りから福祉用具も含めていきますね。
今回はベッド&マットレスです。
皆さんの寝ている所は布団でしょうか?ベッドでしょうか?
布団で寝る人も多いですが、脳卒中などで手足の不自由さがあると、床からの起居動作や立ち座りは困難になります。また病気の前にベッドを利用していても、背上げや昇降機能がなければ、利用しにくい場合もあります。
そのためベッドやマットレスを検討する必要が出てくることもあります。
今日はそんなとき、どこに気を付けるかを書いていきたいと思います。
では、はじまり~。
もくじ
介護用ベッド
さきほどもお伝えしましたが、布団で寝ていても在宅に戻るにあたって介護用ベッドを導入することはよくあります。
ベッドで利用する際に、ベッドは1モーター、2モーター、3モーターに分けられます。
1モーターは背上げか昇降のみのタイプとなります。
2モーターは 背上げ+昇降が行えるタイプとなります。
3モーターは背上げ+昇降+脚上げのできるタイプとなります。
背上げ機能
背上げの機能は起き上がりが困難な方が利用するもので、ゆっくりと安全に起き上がることが出来ます。起き上がる筋力がない方や、起き上がり時に腰や首などに痛みがある方、血圧の変動がある方など利用することをお勧めします。
ゆっくり起き上がるため、痛みや血圧の変動を抑えた中で起き上りが可能です。
またベッドで食事をすることもあると思いますが、その際は背上げをぜひ利用してください。出来るだけ体を起こして食事をすることで、肺などの気管への逆流を防ぐことが出来ます。
背上げを行う際には注意点もあります。背上げを行うと、機械によって上がっていくので背部に摩擦やズレが生じます。そのため仙骨部や踵にせん断力がかかり、皮膚が弱ければ褥瘡が発生します。
また体幹機能のが弱い方だと体を起こされても保持する力がなければ、横に向いて倒れてしまうこともあります。そのためナーセントパットなどを敷き、体が倒れないように姿勢を整えることが必要となります。
またポジショニングはここに少し記載していますので、あわせて読んでもらうと分かりやすいかと思います。
脚上げ機能
脚上げ機能も上手に利用することで便利なものです。足の高さを少し上げることで下肢のむくみの改善に繋がります。また背上げをする場合に、足を上げておくとズレることを抑制できます。
心臓に病気がある方は、足が心臓より高くなると心臓から送りだすポンプの機能が求められ負担がかかることがありますので、足の上げ過ぎには注意が必要です。
昇降機能
昇降機能は移乗や立ち上がりをするときに便利な機能です。リハビリの時にもよく利用するのですが、立ち上がりに介助量が多い方などは、ベッドの高さを高くすることで、重心を高い位置に持っていけるため立ち上がりが行いやすくなります。
また車いすなどに移乗する際は、車いすより高い位置にベッド高くしておくと、重力に逆らわずに移乗でき安全かつ楽に行えます。また逆に車いすからベッドに行く際は、ベッドの高さを車いすより低くしておくと、同じように楽に移乗が出来ます。こうすることで、介助者の介護の負担も減らすことが出来ます。
気を付けることは、高い状態のままにしておくとベッドの淵に座った際など足がつかずに転倒してしまう場合があります。高いところから落ちると、それだけ衝撃も大きくなりますので注意が必要です。
サイドレールの周りの事故に注意
サイドレールの間や、ボードの間に挟まる事故は毎年多く発生しています。そのため少しでもすき間を埋めることで、このような事故を防ぐことが出来ますので、利用される際は注意をしてください。
まとめ
・起き上がりの筋力がない場合や、血圧の変動がある場合は背上げ機能を上手に使いましょう
・脚上げ機能は、足のむくみの予防に繋がります。
・昇降機能は、立ち上がりや移乗時の介助量軽減に繋がります
最後に
布団での寝起きに比べると、ベッドは大変便利なものです。体を起こすことや、立ち上がり、移乗の際などはモーター付きベッドを上手に利用してください。脳卒中後に在宅でのベッドを考えるときに参考にしてもらえると幸いです。明日はマットレスについて発信できたらと思います。