転倒転落のリスクを抑えるために 知っておきたいこと
こんにちは、ラミマルです。
お久しぶりです。
少しずつまた書いてみようという気持ちになっており、現在に至ります。
さて今日はですね。病院で起こる転倒、転落についてお話しします。病院には、病気やケガを治しに来ているのに、転倒し骨折してしまったら、やりきれませんよね。
でもですね、病院での転倒や転落ってけっこうあるんですよね。入院中に転倒して頭を打ったり、骨折したという話もちらほら聞きます。もちろん病院も何も対応してないわけではないんです。
ではなぜ転倒、転落が起きてしまうのでしょうか?
今日はその辺りを少し振り返ってみたいと思います。
もくじ
- 転倒、転落ってどういうこと?
- 転倒はどのくらい起こっている?
- どういうときによく起こるの?
- 病院は対策してないの?
- 転倒転落すると、どういうことが起こるの?
- 転倒、転落を防ぐためには?
- リハビリ中の転倒にはどういったことがあるの?
- まとめ
- 最後に
転倒、転落ってどういうこと?
転倒転落と聞いて皆さんは、イメージが沸くでしょうか?
まずは簡単に説明していきたいと思います。転倒とは、そうです。こけてしまうことです。歩いていてこけるとか、つまずいてこけるとかこけ方はたくさんあると思います。これは自分の意思に反してバランスを崩し、体が床についた状態になると転倒となります。こけることは、痛い思いをしますので出来れば避けたいところです。こけ方にもよりますが、頭を打ったり、大腿骨を骨折してしまうことがあります。
次に転落です。病院で転落することがあるのって思われるかもしれませんが、あるんです。病院では皆さん、ベッドで寝られています。ベッドは床より高いところにありますから、そこから落ちれば転落になります。寝返りなどで落ちてしまうこともあります。打ち方にもよりますが、尻もちをつくような落ち方をすると、腰椎に圧迫骨折を起こしてしまうこともあります。
転倒はどのくらい起こっている?
病院では転倒、転落の事故はよく起こります。ある報告の中では、全医療事故の中で転倒転落の事故は全体に20%にも及ぶとされます。
なんだ少ないじゃないかと思われるかもしれませんが、医療事故の中で転倒転落は1番を占める割合となっています。
どういうときによく起こるの?
転倒、転落は起こりやすい場面が存在します。ひとつ挙げられるのが、患者さん自身で動かれる際などはよく起こります。今まで見守りで動作していた方が自立して自分ひとりで動いていい状況になった場合などはよく起こります。
また移乗動作など乗り移りの介助中に転倒が起こることもあります。車いすに座っている際や、リハビリでセラピストがものを取りに行った際に転倒することもありますね。
特に注意が必要なのは排泄が絡むことです。排泄が絡んだ転倒、転落は最も多いとされているので、排泄に上手く関わっていくと転倒、転落は減らせるかも知れません。
病院は対策してないの?
もちろん対策していないわけではありません。必要な方にはベッド柵をしますし、四方を囲んで柵をすると抑制といって家族に同意書が必要になったりする場合もあります。そういう状況でも、柵を抜いて自分でトイレにいこうとされたりして転倒することがあります。
転倒を防ぐためにセンサーマットといい、重みがそのマットにかかるとサイレンがなるものがあったり、赤外線センサーで体を起こしたり動きがあるとセンサーが鳴るものもあります。
そのような道具を利用しても、やはり夜間帯などはマンパワーが足りない状況だったりで、対応が遅れて転倒に繋がるケースもあります。
けっして対策をしていないわけではないのです。
転倒転落すると、どういうことが起こるの?
以前の転倒の記事でも書きましたが、転倒するといろいろな場所にケガを負います。頭を打てば急性硬膜下血種になるかもしれません。腰から落ちると圧迫骨折、足から落ちると大腿骨頸部骨折などが起こります。
以前の記事にも書いてありますので、併せて読むと分かりやすいかと思います。
転倒、転落を防ぐためには?
転倒しないために大切になってくるのは、自立レベルとなった方は自分で出来るからといって練習でしていないことを行わない。無理なことは人に頼むなど対策が必要です。自立後の転倒では、こちらが予測してないことで起きることがよくあります。
例えば、落ちたもの拾おうとして転倒。タンスの一番下の物を取ろうとして転倒。普段行ってないことでも、いざ自立の自分にそのような場面が来れば、皆さん自分で行われます。そして転倒されます。
また高次脳機能障害や、認知症がある方などで自分の状況が十分把握できていない場合などでは、絶対に見守りを離さないことが必要です。座っててと声掛けを行って、隣の方の処置をしていると立ち上がりこけることもあるあるです。なので目を離さない。これに尽きますが、そこまでマンパワーがないのが病院の現状です。
介助中の転倒などもよくありますが、介助者側が自分ひとりでは難しいと感じる場合は、無理をせず複数人で対応することが転倒の予防になります。ここでもマンパワーや時間の兼ね合いで自分ひとりで無理に移乗させたりすると転倒が起こります。そのため介助中などでは、難しいと感じたら一人で行わないことです。
リハビリ中の転倒にはどういったことがあるの?
リハビリでもたくさんの転倒が起こります。寝ていれば転倒は起こりません。座れなくても、立てなくても患者さんを動かしていきます。それがリハビリです。
バランスを崩せば転倒することもあります。歩いている途中に急に膝折れをして転倒することもあります。待っていてと物を取りに行って転倒することもあります。
これら一つ一つ起こった事例を頭に入れておき、対応していくことで未然に転倒を防ぐことが出来ます。
まとめ
・転倒はバランスを崩して、体が床につくと転倒とみなされます
・転倒転落は、医療事故の中で一番多い
・自分自身で動かれる際などは、転倒が起きやすい
・転倒転落が起きると、骨折などケガをすることがある
・自立後であれば無理はしない、一人に出来ない方は目を離さない、介助は無理をしない
最後に
転倒、転落は病院や患者さん家族にとって一つもいいことはありません。出来れば起こらないに越したことはありません。しかし0にすることは、不可能です。そのため起こらないための予防や起こっても大きな事故にならないような準備が必要になってきますね。
今日書いた内容でスムースな自宅への退院が迎えられるように祈っています。