介助の基本 押さえておきたい起居、移乗のポイント
こんにちは、ラミマルです。
みなさん介助で腰が痛くなってないでしょうか?
今日は起居動作や移乗動作の介助方法をお伝えしていきます。
これを見て、少しでも介助が楽になれば幸いです。
もくじ
介助方法での悩み
この写真の人みたいに誰しもムキムキだったら、介助も楽かもしれません。しかし介助で必要になってくるのは筋肉だけでなく、正しい介助方法です。よく聞くのは、
・上手にベッドから起こすことができない
・車いすやベッドに移すのが大変
・移していると腰が痛くなる
この辺りでしょうか。
確かに介助量が多い人を起こしたり、移乗させたりするのは一苦労です。
介助方法の押さえておきたい4つのポイント
1、足幅を広くとり介助を行う
介助者が介助をする際、大きな力が必要となります。そのときに支える足を狭くとっていては介助者は安定しないはずです。介助者が安定しなければ、される側も不安に感じます。そのために足幅に広くとり下半身を安定させることが大事になります。
2、重心を低くして、患者さんの重心を感じながら移動
重心が高い状態で介助を行うと、腰に負担がかかります。そのため介助者の重心を低くして介助を行うことで、腰に対する負担は減ります。またやみくもに介助しても上手に動かせません。患者さんの重いところは頭、腰、足と分かれています。なので体をまとめて小さくし、重い部分を上手に誘導しましょう。誘導方法は下に記載します。
3、できるだけ体を近づけて介助を行う
重いものをもつときに身体の遠いところで移動させようとすると、腰にかかる負担は大きいものになります。そのため出来るだけ体を近づけることで、介助量を減らすことができます。
4、大きな筋肉を使って介助する
手先だけで移乗や介助を行おうとすると、体を痛めるもとです。腰や背中、足の筋肉を中心に使い、無理のない介助を行いましょう。
腰痛は意識していても起こります。しかし正しい介助方法を知っておけば、体にかかる負担は少しでも減らすことができます。そのため普段介助をする機会がある方は、意識してみてくださいね。
寝返りの介助方法
寝返りの介助方法をお伝えします。
- まず寝返る側のスペースを確保しましょう
- 患者さんの両膝を立てましょう
- 両腕を胸の前で組みましょう
- 身体を近づけ、肩と臀部を持ちます
- 支えながら、寝返る側に誘導します
まずスペースがなければ寝返れませんので、少し体をずらしスペースを作りましょう。次に膝と手を組み、体を小さくまとめましょう。体を近づけ臀部を持ち寝返る方向に誘導します。
この時の注意点としては、片麻痺であれば麻痺していない方向に起きるのがベターです。麻痺した肩は、下に敷きこむと痛みが出る可能性があります。また寝返る際は、麻痺している手足がついてこないと痛みに繋がることもあるので、肩や股関節は寝返る方向にまとめて動かしましょう。
起き上がりの介助方法
起き上がりの介助方法をお伝えします
- 腕を患者さんの首下から差し入れ、もう一方で膝を抱えます
- 両足をベッドから降ろします
- てこの原理を使い、臀部を視点に身体を起こします
- ベッドに座ると、倒れないように支えましょう
起き上がる際は、声掛けが大事です。いきなりぐわぁーと起きるとびっくりしますし、緊張が入る方であれば、痙性を助長してしまいます。ゆっくり起こして安定した姿勢を提供してあげてください。
移乗動作の介助方法
次は移乗時の介助方法をお伝えします。移乗時の注意点は、
ベッドと車いすの距離が遠いと、移動距離が遠くなるので出来るだけ移乗の距離が短くなるようにしましょう。またブレーキを忘れると移乗の際、車いすが動き大変危険です。しっかり止めましょう。
そしてスキンテアのときもお伝えしましたが、外せるタイプの車いすであれば、アームサポートとフットレストは外して移乗しましょう。そうすることで無駄な接触を避けることができます。また立ちあがりやすいように、浅めに座ることも大事です。
また車いすの位置は、麻痺がないほうにつけることが基本となり、ベッドに対して30°~45°が移りやすい位置となります。この車いすの位置取りでは右片麻痺での車いすのセットの仕方になります。
このときに注意するのが、麻痺している側の足がきちんと地面についているかです。足が浮き上がるとバランスが崩れやすくなるので、介助者の両膝で膝を伸ばすように支えることで足が床につきます。
どんなに意識していても、腰が痛くなることもあります。ラミマルもたまに無理をし過ぎると腰がいたくなることがあります。そんな時は無理をせず安静にし、それでも仕事にいなきゃいけないときはコルセットを着用したりします。コルセットをして腰が安定すれば、痛みも少しやわらぐはずです。
もし痛みがあって、それでも介助が必要であれば一つ検討してみてください。
最後に
患者さんによってを、介助方法は変わりますが、最優先なのは転倒させないことです。そして動作に移るときは、意思疎通をすることが何よりも安心につながります。効率のよい介助方法を身につけ腰痛予防や、楽な方法を身につけましょう。