ラミマルブログ

リハビリの仕事を通して学んできた経験をもとに、病気やリハビリ、健康や日々のことなどを発信中

栄養が体を救う!? リハ栄養学の重要性

回復期のリハビリ病院で求められてくるものは何でしょう?

 

いい治療をすることでしょうか?

日常生活を充実して送れるようにすること?

車いす操作や歩くことを獲得することでしょうか?

 

たくさん挙がる中で、栄養のことはあまり語られません。これらから考えると栄養は大事なことではないのでしょうか。

 

栄養のことなんか必要ないじゃん、適当に食べていれば治るよ。

と賛同する声が聞こえてきそうです。

 

はたしてそうでしょうか?今日は栄養について考えていきたいと思います。

green bell pepper on clear glass bowl

美味しそうなピーマンですね。こんなご飯が出てきたら、ぶち切れますけどね(笑)

 

もくじ

 

栄養はすごく大事!!

上にも書かれているように、栄養はあまり重要視されないかもしれませんが、本当はすごく大事なことです。むしろリハビリをすることより最優先に考えないといけません。では、どうして栄養がそんなに大事なんでしょうか?一緒に考えていきましょう。

まず人が動くときに、必要なものは栄養です。その栄養がなければ人間は死んでしまいます(餓死)。餓死しないようにするためには、それぞれの患者さんがきちんと栄養をとれているかを知る必要があります。そのために栄養の管理が必須となってくるわけです。

 

栄養管理の重要性

回復期リハ病院には、急性期病院から患者さんが転院してきます。その患者さんは命の危機から脱した直後で、十分食べられる状態でなかったり、鼻からチューブをいれ栄養を注入する、経管栄養の状態で来るかもしれません。そうなると栄養状態が良好ではないまま、回復期病院に来て、リハビリを行います。そのような状態でリハビリ(運動)を行うことは、大変危険でエネルギー切れを起こしてしまいます。

 

エネルギー切れ(低栄養)の状態ではどうなる?

ご飯で食べたエネルギーより、体が運動や代謝で消費するエネルギーが上回ってしまうと栄養不良状態となります。それでも人間が生きるためにはエネルギーが必要で、足りない栄養を筋肉のたんぱく質を分解してエネルギーに変えてしまいます。

するとどうなるでしょうか?たんぱく質がなくなり、筋肉量が減少してしまいます。元気になるためにリハビリをするのに、リハビリで消費するエネルギーが増え、栄養不良状態となり筋肉量を減らしてしまうのでは意味がないですよね。

 

じゃあ、たくさん食事をだせばいいじゃないか?と意見が出そうですね。

極端な例ですが、病み上がりの小さなおばあさんに2キロを超えるステーキと大量のご飯を出したら食べられるでしょうか?おそらく無理でしょう。

量だけ増やして、ドカッと出してもすべてを摂取できるわけではありません。

 

では食べてもらうにはどのような工夫が必要になってくると思いますか? 

 

次回はその辺りからお話ししていこうと思います。今日はこの辺で一区切り。

 

 炎の表紙からも伝わってくる、まさに攻めの栄養療法です。摂食嚥下と栄養改善を行うことで、口からたべることをあきらめない。食べだしても、高エネルギー低糖質の食べ物の選択や調理の仕方など、著者の熱量が伝わってくる一冊です。これは病院側の一冊となりますが、リハ栄養に興味がありましたら手に取ってみてください。

「攻めの栄養療法」実践マニュアル ‐うまくいく栄養改善と生活機能改善

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  • 発売日: 2019/11/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)