ラミマルブログ

リハビリの仕事を通して学んできた経験をもとに、病気やリハビリ、健康や日々のことなどを発信中

脳卒中の初期症状!?時間が勝負です!!

こんにちは、ラミマルです。

 

今日は手足が動きにくいな~、疲れてるのかな?

と、そんな日があるかもしれません。

昨日なにかしたかな・・・寝たら治るかもしれない。明日は良くなってるだろう

 

こんな風に眠りにつき、そして朝起きたらもう動かなくなってた。

こんな話はわりとよく聞きます。

それが脳卒中でしたら、少しでも早い治療や対応が命を救うことや今後の生活に大きく関わってきます。

 

今日は脳卒中の初期対応から、入院までの流れを話していこうと思います。

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まずは脳卒中が何か分からない方は、こちらをあわせて読むとイメージしやすいかと思います。

 

もくじ

 

脳卒中の初期症状

初期症状は、いろいろあります。

顔:顔の半分の筋肉が動かない、顔の歪み

口:よだれが垂れてくる、笑うと片方の口角が上がらない

手:力が入らない、包丁がうまく使ええない、

足:力が入らない、立てない

話す:ろれつがまわらない、自分でなにをしゃべっているのか分からない

目:視野が狭まる

感覚:しびれがある

症状:吐き気、めまい、激しい頭痛、意識障害

 

脳卒中になると、これらの症状が現れます。すべてが出てくるわけではないので体の異変に気付いたら即行動です。

 

皆さん、前兆があってもすぐ動かない?

脳出血クモ膜下出血は前兆もなく突然発症することが多いですが、脳梗塞前兆が現れることもあります。

これは血管が破れる出血はそのまま脳にダメージを与えますが、それに対し梗塞は血流を止めている血栓が溶けたり血圧の状況で症状が改善します。この時の症状が前兆としてでてきたりします。

前兆としては、めまいがした。片手に力が入らない、言葉がしゃべりにくいことがあった。血圧が高いときがあった。

でも一時すると、もとに戻っていた

 

元に戻っていたかもしれませんが、これは一過性脳虚血発作(TIAという症状なんです。

 

 1 一過性脳虚血発作(TIA)

簡単に説明すると、一時的に脳の血管内の血液が流れなくなり、症状が出現するということです。一時的ということで、すこし時間を置くと症状が消失します。

症状がなくなるのであれば、気にしなくてもいいのでは?と聞こえてきそうです。

いくつかの研究の結果では、TIAを起こした人の10-15%が3カ月以内に脳梗塞になり、その半数は2日以内に発症していることが明らかになっているそうです。

どちらにせよ、症状が起きてとる行動は一つです。それはACT-FASTです。

 

 2 ACT-FAST

なんじゃそれと言いたくなりますが、大事な検査になります。これはNational Stroke Association(米国脳卒中協会)が、脳卒中を疑えば3つのテストを行えというものです。これはその行動の頭文字を取ったものです。

 

ACT=action つまり行動ですね。

F=face     顔ですね。

A=arm         腕です。

S=speech    言葉ですね。

T=time        時間です。

 

faceの検査は、笑うまたは、口をイーっとする。口元の片方しか動かないと

armの検査は、腕を横にあげます。片方がぶらんと垂れてくると

speechの検査は、しゃべることですね。ろれつが回らない、しゃべることができない、相手の言っていることが分からない。これらはすべて

Tは発症の時間を確認して、急いでという意味もあります。

 

 3 急いで行動するには意味があります

急いで行動する理由があるんです。早く判断が出来て病院で治療ができれば、脳への後遺症を小さくできる可能性があります。また脳梗塞治療は時間の制約があります。

血栓を溶かす治療(t-PA静脈療法)は4,5時間以内、血管内での血を取り除く治療は6時間がリミットと言われています。そのために何より早く治療に移れることが大事です。

 

 4 まとめ

脳卒中の初期症状はいろいろある

・ACT-FACTで脳卒中の検査をしよう

脳梗塞の治療には時間の制約がある(4,5~6時間以内)

 

 

電話から救急車を呼ぼう

周りに人がいなければ、自分で電話しましょう。近くに対応してくれる人がいれば、ぜひお願いしましょう。どこでなるか分からないため、いろいろな場面が想定できますが、119で救急車を呼ぶことを優先してください。

その後に余裕があれば、家族や身近な人に一報いれておけば、自分の周りのこと(会社に電話、学校に電話、自身の身の回りのことなど)はお願いできると思います。

 

よく近所の目があるから、救急車は呼びたくない。家族と一緒に車で病院に向かうという声も聞きますが、自分で訪れた病院脳卒中に対応できないかもしれません。その時間がタイムロスに繋がります。一刻を争いますので、救急車を呼びましょう。

 

救急車がきたら救急隊員が対応して、病院が決まりそこから処置が始まります。

本人は意識がなく治療中。

家族は、とんでもないことが起こったとショックを受けると思います。家族も本人も現実を受け止めることが出来ず、勢一杯の状況。気が動転して何を聞いていいかも分からないでしょう。

またこのコロナ渦で、病院の出入りさえ制限がかかり、面会が出来る回数も減っているかもしれません。

また急性期病院も忙しく、看護師さんをつかまえてゆっくり話を聞くなんてこともできないでしょう。

頭はパニック、ろくに面会できない状況。そんな中で病状説明や予後の話など、理解できるはずもないと思います。

 

ある統計では脳卒中になったご家族の35%が、治療や入院計画、予後の説明が十分行われなかったと感じているそうです。

 

そこを打開していくには、落ち着きを取り戻し、ある程度の知識を身に着けていき何をしりたいか整理して、こちらから聞ける形をとることが必要だと思います。

身近に看護師さんや、医療関係に携わる方がいる際は、その方に相談してみるのも一つの手でしょう。自分ひとりで抱えるには負担が大きすぎます。そんなときは頼れる人に頼ってみてください。

 

この著者の方も自身の奥様が脳卒中になり、いろいろ調べてこの本を出されたようです。発症から入院までの流れが分かりやすく書かれているため、流れは掴みやすいかと思います。

またラミマルも脳卒中になられた方の手助けや支え、困りごとに寄り添えるようなブログ作りをしていきたいと思います。

 

明日はこの続きで、急性期病院で確認しておきたいことや、予後の話、回復期病院のどう選択していくかなどを話していきたいと思います。

 

 

少し長くなりましたので、今日はこの辺りで~