【必見】車いすの「5つ」の知っておきたい基礎知識③ おまけ
こんにちは、ラミマルです。
連日車いすについてお知らせしています。
初日は主に、車いすの種類や自宅での使い方をお伝えしてきました。
2日目は、標準型車いすにどうのっていくか、車いすクッションなどについて発信しました。
今日は、リクライニング、ティルトリクライニング車いすなど座位が保持しにくい方の車いすについて話していこうと思います。
もくじ
1、特殊車いすについて
1-1 従来式リクライニング車いす
上記のモデルなどは従来式のリクライニング式車いすとなります。疲労の軽減を目的にシートの角度は変わらず背面の角度だけを変えられるタイプの車いすです。
メリットとしては、寝た姿勢に近い形で休むことができ、体圧の分散が可能でおむつ交換なども行えます。(あまり車いす上ですることはありませんが)
デメリットとしては、リクライニング操作のたびに身体がずれて、「仙骨座り」 や腹部の圧迫が起こります。
1-2 ネクストローラー
特徴としては、フラットに近い状態で移乗が可能です。また体を支えるシートが大きく腕が落ちにくいゆったりタイプです。かなり大きい人でもスッポリ収まりますし、寝たきりで移乗する際などはゆったり下すことが出来ます。また従来型のリクライニング車いすとは支点の位置が違うためお尻がずれにくい特徴があります。
首が安定していない人、大柄な人、フラットでの移乗が必要な人、起立性低血圧がある人などが対象になります。デメリットとしては、シートが滑りやすいためややズリ易い印象があります。
1-3 ティルト型車いす
特徴としては、背もたれ、座面シート、足置き台が一体で角度を変えられます。そのため身体のズレが起こりにくくなっています。股関節と膝関節の角度が変わらないため、あまり休憩には適しません。
1-4 マイチルト・コンパクト3D
特徴はリクライニング・ティルト型である。
ティルトのみに比べると腹部の圧迫が軽減されます。また骨盤や胸郭、頭頚部を支持し安定性を高めています。座位保持が困難で、体の圧を分散させることが必要な方が対象です。骨盤を起こしてくれ、脊柱のS字ラインに沿った作りになっています。コンパクトというだけあって、やや小柄な人が乗られます。
1-5 マイチルトバリュー
特徴は対象疾患の方に合わせて、背もたれや座面シートの張り方を調整できます。コンパクト3Dより背面部が広く、大柄な人にも対応可能となっています。
大柄で座位保持が困難な人が対象。デメリットとしては小回りが利きにくいことが難点です。
1-6 まとめ
いろいろな車いすを挙げさせてもらいました。大きさや機能もさまざまです。数年過ごすと座位姿勢も変わってきます。どのように座っているかを見ることは難しいですが、いくつか車いすの種類があることを知っておくと、選択肢は広がるかもしれません。たまには車いすのシーティング(きれい安楽に座ること)を、リハビリの方に評価してもらってください。
2、背張り調整
背張り調整とは、車いすのシートをはぐとベルトがついているタイプの車いすがあります。このタイプの車いすは、ベルトの張り方を調整することで、座骨を前に滑るのを防ぐことが出来ます。
※方法は乗せておきますが、リハビリの方と一緒に調整することをお勧めします。
背張りの順序としては
①、お尻周囲を緩めることでがお尻が収まるスペースをつくる
②、骨盤が後ろに流れないように、骨盤と腰骨の境目くらいを締めます
③、 さきほどのやや上くらいを、背中のカーブにあわせてやや締めます
あくまで、脊柱がS字ラインの基本的な方法です。再度お願いしますが、リハビリの方と共に調整することをお勧めします。
さて3日続けて、車いすについて発信してきました。
安楽で機能的に座るには、身体機能も必要ですが、車いすを上手に体にフィットさせることが重要です。人間は重力に抗して体を起こすことで、体を使っていきます。そのスタートが座ることです。まずは楽にすわるにはどうしたらいいか、一緒に考えていきましょう。
以前も紹介しましたが、イラストや写真が多く乗っており見やすいです。専門家目線にはなりますが、気になれば手に取ってみてください。