生活を助ける福祉用具シリーズ 第5弾「マットレス」
こんにちは、ラミマルです。
昨日はベッドの3モーターの機能について書きました。
ベッドは上手に使うことで、大変便利なものです。併せて読んでもらうと分かりやすいかと思います。
さて、ベッドを導入しただけでは、固いフレームしかありませんので、その上に寝るわけにはいけません。なのでマットレスが必要になってきます。マットレスにもいろいろ種類がありますが、今日はどのようにマットレスを選ぶのがいいのかお伝えしていきます。
では、はじまり~はじまり~。
もくじ
マットレスの役割
ベッドにはマットレスが必要になってきますが、体の元気な方も固めのマットレスが好きな人や、逆にやわらかいマットレスが寝やすいという人もいますよね。では要介護状態の方や姿勢を自分で変えることが出来ない人、褥瘡の危険性がある人はどのように選ぶのがいいのでしょうか?
マットレスもいくつか種類があり、その特徴もマットレスによって違います。在宅でマットレスを選定する際に、褥瘡予防は必要ですし、動きやすさや安定した姿勢を保てる、寝心地などいろいろ考えて選ぶ必要があります。
マットレスの分類
病院や施設で使われるマットレスはいろいろありますが、まず分かれるのが体圧分散が出来るマットレスかそれ以外のマットレスかです。
その体圧分散が行えるマットレスも二つほどに分かれ、静止型と圧切換型のマットレスに分かれます。
圧切替型マットレスとは、エアマットレスと言われるもので、自身で寝返りや起き上がりが行えない人に対して利用します。ポンプから出てくる空気によってマットレスの固さや体重を受ける面を変化させ、体圧を分散させるマットレスになります。褥瘡などが心配される方などには、優先して使われるものです。
体圧分散とは
マットレスに横になると、骨が突出している所などに圧が強くかかります。そのような部位に持続的に圧がかかりると褥瘡となります。そうならないように体にかかる圧をできるだけ広い面積で受けることで、圧を分散させることを言います。
圧を分散させるには、1、沈み込むことで触れている部分の面積を広げ、周囲に圧を分散するものがあります。2、包みこむことでより、接触する面を広げより体圧分散をより有効にします。3、接触してい面を時間と共に変化させます。
これら3つの機能を上手に使い体圧を分散させています。
マットレスを選定するには
マットレスを選ぶ際に一番に気にしないといけないことは、褥瘡があるか、また発生する危険性があるかということです。褥瘡のリスクがある方は体圧分散の性能が高いものを検討する必要があります。褥瘡の次に考えるポイントとしては、動きやすさなどに焦点を当て、少しでも離床や自身で動けるようにマットレスを選定する必要があります。
マットレスの種類
先ほど分類の項目で挙げたように、静止型のマットレス、圧切換型のマットレスに分かれます。
静止型マットレス
静止型マットレスは、エアマットレス等に比べて高い体圧分散性能はありませんが、早期からの離床や寝たきりを防ぐために、座りやすさや立ち上がり易さなどの動きやすいマットレスを選ぶことも大事になります。ゲル型のマットレスは変形機能に優れており、ねじれやズレに対して効果を発揮します。
エアマットレス
エアマットレスは接触している面を時間と共に変化させることが主で、ポンプから空気が出たり入ったりすることで、体に触れる部分を変化させます。体圧分散機能には優れていますが、マットレス自体がブヨブヨしているので、動きにくいですし、座っても安定しません。
エアマットレスを導入した後も、体の機能が改善してくると、離床や日常生活獲得を目的に静止型マットレスに変更していくことを検討していく必要があります。リハビリのスタッフなどと検討しながら切り替えのタイミングを探っていくことも考えてみてください。
また電気で動くものなので、電源の入れ忘れや空気が十分入ってない、ポンプの故障、パンクなどの不具合も起こってきます。そうなるとマットレス自体がへこみ底好きする可能性があるので、定期的な点検が必要になります。
クッションの併用
円背や膝の拘縮などがあれば、体圧分散が出来るマットレスだけでは限界があります。そのためにマットレスにクッションを併用することが有効です。クッションにもいろいろ種類がありますので、福祉用具でクッションの特集もいずれは行いたいと思います。
少しであればこちらの記事にクッションのことも書いてありますので、良かったら読んでみてください。
最後に
2日に渡って、ベッドとマットレスについて書いてきました。ベッドとマットレスが上手く合わさって初めていい機能を発揮しますので、導入の際には、リハビリの方や福祉用具関係の人と話し合って決めてください。一日の長い時間は寝ることで過ごします。快適な睡眠はベッドとマットレスで決まるといっても過言ではないので、自分にあったものに出会えることを祈っています。