ラミマルブログ

リハビリの仕事を通して学んできた経験をもとに、病気やリハビリ、健康や日々のことなどを発信中

ポジショニングを行うには 見逃さないリハ的ポイント!?②

こんにちは、ラミマルです。

 

昨日はポジショニングについて書かせてもらいました。

 

ポジショニングを行う上でどのように評価していくか、どこに枕をセッティングしていくかをお伝えしていきました。

 

今日もその続きを書いていこうと思います。

あわせて読んでもらうと分かりやすいかと思います。

でははじまり~。

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もくじ

 

側臥位のポイント

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昨日は仰臥位のポイントを書きましたが、今日は側臥位のポイントです。側臥位は横向きとなるためベッドと体が接地する支持面が狭まり不安定となります。また片麻痺があれば麻痺していている側が後方に残りやすく体を仰向けに戻そうとする力が働きます。

そのため胸郭帯と骨盤帯を同時に支えないと安定しません。病院などではナーセントパットを背中から骨盤に2個差し込んだり、股の間に一つ枕を挟んだりし安定させたりします。

 

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体が安定しない場合は、肩から股の下まで覆えるようなロールクッションを利用すればズレなく姿勢を保持できます。

 

 

麻痺側上肢の管理

仰臥位や側臥位になった際、弛緩性の麻痺になった上肢は重力に引かれ、寝返りの際に肩を捻じったり重みで引っ張られたりします。上肢が継続的に引かれると靭帯等が引き伸ばされ、循環障害や亜脱臼に繋がり炎症が出現します。そうなると肩の痛みなどが出現してしまいます。

背中方向や麻痺側に長時間引かれるのを防ぐためには、タオルやナーセントパット、枕などを上手に利用します。肩の付け根部分から支え前腕も安定した支持面でサポートしましょう。

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拘縮が強い方のポジショニング

拘縮が強い場合リハビリなどは、各関節の動きを広げ支持面に馴染ませたりします

またその方がどのような状況で緊張が入るのかを見極めることも大事になります。もちろん脳卒中などの既往からくるものがスタートだと思いますが、不安定な姿勢痛み介助時などの外乱刺激なども緊張を高める原因となっていることがあります。

リハビリでもベッド上で体を緩めても、移乗時などにほんの少しの外乱刺激で緊張が上がることはあります。時間がないからと勢いよく寝返りや起き上がりを誘導することはないでしょうか?姿勢が上手に取れない方にとっては、その刺激が不安感に繋がり緊張を高める原因となります。そのような場合は、時間をかけてゆっくり体位変換を行ってあげてください。安定した支持面を提供することで、少し緩んでくればその範囲を広げることに努めてください。

 

まとめ

今までいろいろなことを挙げてきましたが、

・まず体が接地している部分、体がどちらに向いているかなどを確認しましょう

・クッションを利用する際は、広い面で受けて体に馴染ませましょう

・体全体や表情を見て、安楽な姿勢で過ごせているか確認しましょう

・随時姿勢や体の状況は変化します、定期的に寝ている姿を観察しましょう

 

最後に

もちろん初めから完璧にこなすことは不可能です。リハビリのスタッフや訪問のスタッフにアドバイスを貰いながら、安楽な姿勢を探すことで自然に身についてくる部分もあると思います。ベッドで過ごすなら安楽に過ごしてほしいという気持ちはどの方にもあるでしょう。この2日間でお届けした内容が皆さんのお役に少しでも立てれば幸いです。