脳卒中後の運転再開への流れや仕組み①
こんにちは、ラミマルです。
今日は、車の運転についてのお話です。
僕たちは車を運転することがよくあると思います。ですが運転するということは、複雑なタスクを同時にこなしながら運転を行っています。
近年、高齢者の交通事故や認知症の方が運転する車が道路を逆走したりするニュースが後を絶ちません。
今日は現在の車の運転に関してや、認知症や脳卒中後の運転の再開などについてお話できたらと思います。
もくじ
現在の自動車運転に関して
先ほども話しましたが、現在高齢者やてんかん症状のある方の関わる交通事故や、高速道路での逆走がよく報道されます。また2020年6月よりあおり運転の罰則強化が行われ、皆ドライブレコーダーを車に取り付け、周囲の車の運転を録画しています。そのため危険な運転がネット上やテレビで報道される機会が増えてきているように感じます。そうなれば必然的に、運転に関しての社会的関心は高まっています。
道路交通法について
現在の運転免許制度は道路交通法によって定められています。教習所では睡眠不足や集中力が欠けているとき、気持ちがにムラがあるときなど、運転を特に気をつけたり、控えたりしようと学びました。また道路交通法でも「何人も、過労、病気、薬物の影響その他の理由により、正常な運転ができない恐れがる状態で車両とを運転してはならない」と定められています。
ひと昔まえの道路交通法では、精神疾患を持つ方、てんかんを持つ方、耳が聞こえない方、しゃべれない方などが運転免許を与えないとされていました。しかし現在では免許を与えない制度は廃止され、免許の取得には個別に判断されることになっています。また免許を受ける資格に欠ける病気として
1、統合失調症
2、てんかん
3、再発性の失神
4、無自覚性の低血糖
5、躁うつ病
6、柔道の眠気の症状を呈する睡眠障害
7、認知症
8、脳卒中(脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血、一過性脳虚血発作)
などが挙げられます。
これらの病気に診断された人の免許の可否は医者の診断をもとに「一定の病気等に係る免許の可否等の運用基準」に従って、各都道府県の公安委員会が判断します。免許取得や更新時には必要事項を記入して質問票を提出しなければなりません。
また医者の立場からすれば、病気にかかった患者さんが安全な運転を行うために認知機能、予測、判断などの能力があるかを判断しなければなりません。また運転をしている状況を確認する必要があるともされています。
この辺りはまた後日詳しく書きたいと思います。
高齢者の自動車運転
2019年の高齢者の交通事故死亡者数は、全年齢での人数の割合に対して、65歳以上は約2倍となっています。また75歳以上の運転免許保有者は増加傾向にあり、今後高齢化社会が進むにつれ、その割合はさらに増えるとされています。
この高齢者の死亡事故を抑止する意味合いで、2009年に75歳以上の高齢者の免許更新時には認知機能検査が導入されました。また2017年からは違反時の臨時認知機能検査が追加されました。
その内容としては「時間の見当識」「手がかり再生」「時計描写」の3項目で検査され、総合点が100点になるように設定されています。
この点数によって3つに分けられており、
49点未満は「記憶力・判断力が低下している」
49点以上76点未満は「記憶力・判断力が少し低下している」
76点以上は「記憶力・判断力に心配がない」
に分けられます。
認知機能の低下が大きくなると、死亡事故に関わる割合が大きくなってくるともされており、事故を未然に防ぐにはこれらの検査も必要となってくるのも納得できます。
まとめ
・現在、運転に対して社会的関心は高まっている
・特定の疾患での免許の可否の運用基準は、各都道府県の公安委員会が判断する
・高齢者の運転には認知機能検査が必要となってくる。
最後に
今日は自動車運転と高齢者の運転について書きました。明日は脳卒中後の自動車運転の再開について触れていこうと思います。都市部以外では、車での移動手段は必須となってきます。運転再開について知識を持っておけば、その可能性は広がっていきます。