ラミマルブログ

リハビリの仕事を通して学んできた経験をもとに、病気やリハビリ、健康や日々のことなどを発信中

表皮剥離してないですか?知っておこうスキンテア予防

こんにちは、ラミマルです。

 

皆さんの肌はケガをしていないですか?

 

介助するときに強く持ちすぎたり、移乗時にどこかにぶつけたりすると傷が出来たりします。

 

そうならないようにするには、介助方法も大事ですが、お肌の状態も大事になります。

 

今日はスキンテアについて話していこうと思います。

※傷の写真が一枚出てくるので、グロ禁な方は引き返してください。

 

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もくじ

 

スキンテアとは

スキンテアという言葉を知っていますか?

スキンケアなら聞いたことありますよね、はいお肌を綺麗保つことですね。

スキンテアというのは摩擦やズレが起こることで、皮膚が裂けて傷が出来てしまうことです。皮膚が弱っている人に腕を強く持ちすぎたり、移乗時に柵などにぶつけてしまうと傷が起こることがあります。

第1回 スキンテア処置のキホンは?|ナース専科

https://knowledge.nurse-senka.jp/220454/

 

 

なぜスキンテアが起こるのか?

高齢者の皮膚は薄くなったり、乾燥弾力性が失われ傷がつきやすい状態になっています。そのような状態で皮膚に外力がかかるとスキンテアが起こります。

 

スキンテアはどういう人に起こりやすいか?

いろいろ要因はありますが、やはり加齢が一つの要因になります。また長期的にステロイド薬や抗凝固剤を使用していたり、抗がん剤放射線の治療なども皮膚が弱くなる要因になります。

脳卒中にて麻痺拘縮があったり、浮腫活動性が低下している、また低栄養状態なども皮膚に負担がかかる要因に挙げられます。

皮膚の状態として、乾燥や水疱、皮膚が白くカサカサして薄い状態も危険度は高いです。

また不随運動で体が予期せず動いたり、不穏行動で動き回ることや静止がきかないなども物にぶつかったりする危険性があり注意が必要です。

体位変換、移乗や更衣の介助、入浴全般の介助が必要な方もケアによってスキンテアが起こりやすいと言えます。

 

こんな方は要注意です。

75歳以上の高齢者で腕には内出血が数か所あります。また皮膚は乾燥して粉を吹いており、皮膚を動かした際に皮だけがずれて動く、また介助が必要な状況・・・

 

スキンテア予防とは

まずは保湿をしましょう。皮膚は切れ目から裂けていきます。またこの時に使う保湿剤も一つポイントになります。

プロペトなど粘度が高い軟膏は、粘り気が強いため塗り広げるのに摩擦力がかかりやすいです。また塗ったのちにベトベトして介助者が介助しにくい欠点があります。また衣服の脱ぎ着をするときも、服がまとわりつきスキンテアが起こる危険性が高まります。よってよく伸びるローションなどがお勧めです。

 

また手袋やアームカバー、レッグカバーなどを使い手足を保護することも大事です。

 

不随運動などが起きる場合は、ぶつけやすいところにあらかじめカバーをしておくなどの工夫も必要です。

 

洗体や更衣時のポイントとしては、強く持ったりこすりすぎたりせず、優しく実施することが大切です。

 

その他に栄養を取って皮膚状態を根本的に改善することも必要です。

 

スキンテアを起こさない方法

スキンテアが起こるのは主に摩擦とズレと言われています。摩擦は体などがこすれて摩擦熱やせん断応力がかかることでなります。またズレは縦や横のせん断応力がかかることでスキンテアが発生します。

 

 持ち方の注意点

主に介助するときですが、腕を上からつかむと、重力で腕が下に落ちそうになるため皮膚にズレが生じます。そのため腕を持つときは下から支えましょう。また指と指の間を開いた状態で掴むと皮膚のズレが起こります。よって指はそろえて把持しましょう。

 

 移乗時の注意

ベッドの上に引き上げる際など、勢いに任せてぐっと引き上げたりすると背部には、強い摩擦が生じます。そのため人数がいる場合は、2人介助で行い優しく体位変換等を行いましょう。

また移乗の際に、ベッド柵や車いすのアームレスト、フットレストなども足や腕をぶつける原因となります。そのため移乗時に必要がないのであれば、はずしておくことをお勧めします。

私たちリハビリの人間でも全介助の方を立たせたり、移乗する際は、腕や手がぶつからない状況を作ってから行動に移します。スキンテアを起こさない準備が、ケガを防げる一歩だと思います。

 

 

最後に

スキンテアを起こしてしまうと、起こした側も起こされた側もいいことはありません。介助や環境設定を気をつければ防げることもあるはずです。一つ一つ気にかけて、傷のない手足を保ちたいですよね。