ラミマルブログ

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【必見】車いすの「5つ」の知っておきたい基礎知識2

こんにちは、ラミマルです。

 

昨日に引き続き車いすの話をしていこうと思います。

 

昨日のまとめです

車いすには、自走用や介助用、標準型、ティルトリクライニング型など種類がある

・モジュール型は、車いすの幅や高さを変えられ、カスタム可能な車いすである

 

 

車いすに座るとき(座らせるとき)に、気にして欲しいポイントがいくつかあります。

今日はその辺りからお話していこうと思います。

 

車椅子, 障害者, ラメ, ハンディキャップ, ロコモーション, ・ ロッリ, モビリティ, 無効

 

もくじ

 

 

車いすに座るということは?

みなさん車いすに座る、座らせるときになにを考えて座りますか?

 

車いすに乗るうえで、意識してい欲しいポイントがいくつかあります。

 1、安楽に座れること

車いすは便利なものではありますが、その便利さ故に長時間座ることもしばしばあります。私たちも会議などがあって、ずっと座っているのは苦痛ですよね。そのため楽に座ることが最優先です。

 

 2、動くことが妨げられないこと

 車いすに座っても、手を伸ばすことや食事を食べたりすることが制限を受けないことが大切となってきます。動きにくい車いすには座りたくないですよね。

 

 3、褥瘡が出来たり、体が曲がったりしない

ずっと座ることでお尻に、圧がかかり続けると褥瘡といってお尻に傷が出来てしまいます。また体が曲がったたままで座り続けると、脊柱が曲がって変形してしまいます。そうならないように、ある程度真っ直ぐ座ることも大事になります。

 

 4、移動や乗り移りがしやすい

車いすに乗るにあたって、移動することも重要なポイントです。漕ぎやすいことや、目的地について乗り移りがしやすいことも押さえて欲しいです。

 

 5、ベッドから離れる時間を作り、起きることが大事

ベッドで寝たままで過ごすことは、廃用症候群といって体が弱ってしまうことに繋がります。少しでも体を起こして車いすに座ることは、大事な役割と言えるでしょう。

 

 

車いすを利用する上で、これらを意識して選択することは、とても大事になります。そのため自分や家族の目線でこれらが行えているか確認してみてください。

 

標準型車いすのデメリット

最近は、標準型の車いすでも多機能なものもついていますが、ひと昔前まであった車いすは体にフィットする椅子という目的ではなく、言い方は悪いですが運搬用という目的で作られたものでした。そのため直線的なフレームにシートが張られているだけで、人間のS字カーブで構成された体を納めるには、ほぼ不可能でした。

 

また長期的に使用していると布張りシートはたわむことで、

 1、背もたれのもたれが強くなり、体はずるように座る

 2、脊柱、骨盤の変形

 3、お尻に圧が一点に集中し褥瘡という傷が出来る

可能性があります。

  

 1、背もたれのもたれが強くなり、体はずるように座る

これにより骨盤が後ろ向きに流れ、それにあわせて腰骨が後ろに曲がっていきます。そして腰骨の一番出っ張っている部分には強い圧が生まれてしまいます。

 

 2、脊柱、骨盤の変形

お尻の体重も左右で、かかっている圧が変わってくるはずです。片麻痺などがあれば、まさに適面。その中でも人は頭を正中に保とうとする機能があります。そうして左右のお尻の圧が崩れた状態で座っていると脊柱が曲がってきます。

 

 3、お尻に圧が一点に集中し褥瘡という傷が出来る

一般的にお尻の傾斜した低い位置に圧は集中します。その圧が高い状態で、座り直しが出来なかったらどうなるでしょう。はい褥瘡ができますね。

 

 4、まとめ

高齢者に適応される車いすのほとんどの寸法は、シート幅×奥行が40㎝×40㎝のものががほとんどです。高齢者の方の体の大きさを考えると不適合なものが多いです。そうなると座位崩れを起こしてしまい、駆動をはじめとする動作を邪魔してしまうことになります。また移乗する際も介助方法が難しくなってしまいます。

 

 

高齢者の車いすへの対応

 1、シートには座位クッションで対応

シートのたわみによる座位の崩れは座位クッションで対応しましょう。座位クッションにもいろいろ種類があります。ここでいくつかクッションについて説明します。

   1-1K・Tクッション

食事をとるなど活動姿勢をサポートします。骨盤を前傾させることで、動作に向かい安くする一方、体圧の分散に関しての効果は薄め。

   1-2べスポジェルクッション

 

 用途に応じて使い分け可能。(ずれ防止、足で漕いで駆動しやすい)ゲルにより横への摩擦は強い。体圧分散効果は低く、座位を保つ力も弱い。

   1-3ロホクッション

袋の中で空気が移動することで、体を動かした際のズレや摩擦を少なくして、体圧分散効果を発揮。褥瘡の危険性が高い人に特におすすめ。デメリットとしては、空気で使うため空気の調整が必要。また座位の保持力は低く、バランスを取りにくい。

   1-4ソロクッション

画像がなかったので文章のみです。クッションにバルブがついており空気を抜くことでその方のお尻の形を維持する機能があり、座位保持をサポートする能力は高い。体圧分散効果は低く、座るたびに空気の調整が必要。

 

 2、小柄な方には低床型車いす

最近は、標準型に比べ低床型や高床型など高さが違う車いすがあります。なのでその方にあった車いすを選択することが一番となります。

 

 3、多機能車いすで開閉フットレストや跳ね上げ式のアームサポート

昨日も書きましたが、移乗するときには足置きがついていると、移乗の際に邪魔になります。なので開閉式の足置きや、跳ね上げ式のアームサポートがあると楽に移乗ができるかもしれません。

 

 4、まとめ

・シートのたわみにはクッションで対応しよう

・高齢者には体に合った車いすを選択しよう

・多機能車いすを上手に使おう

 

 

最後に

車いすを正しく選択することで、とても便利なものになります。

ぜひ参考にしてみてください。

 

少しボリュームが多くなりましたが、今日はこの辺りで~