ラミマルブログ

リハビリの仕事を通して学んできた経験をもとに、病気やリハビリ、健康や日々のことなどを発信中

脳卒中後のメンタルケア 日々をどう過ごしていくか?

こんにちは、ラミマルです。

 

今日は外に出ているとセミが鳴いていました。もうすぐ夏到来の予感です。

暑いのや汗をかくのもそこまで嫌いではありません。でも仕事中や、汗をかいたまま車に乗るとかは嫌ですね。昔より綺麗好きかもしれません(笑)

 

さて今日は、脳卒中後のメンタルケアをどうするかを話していきます。こればっかりは実際に病気になっているわけではありません。なのではっきり分かるとは自信をもってお伝え出来ませんが、先日数年前に脳卒中になってしまった人と話す機会がありました。

そのときにいい話をたくさん聞けたので、今日はすこしばかりお伝えしたいと思います。

こんな人に読んでほしい! 脳卒中後のメンタルケアについて知りたい
・家族のメンタルはどうあるべきか知りたい

 

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もくじ

 

病気の前と比べない

その方が一番に言っていたのは、「病気の前と比べない」ということです。

病気になったら生活は一変してしまいます。今まで出来ていたことが、全くできなくなり気持ち的には落ち込むでしょう。

リハビリも頑張りますが、なかなか回復しない。そんな現状に苛立ちもすると思います。でも現代医学では、100%病気の前に戻ることは難しいと思います。

なので、気持ちを切り替えることが必要になります。

簡単に言いますが、そんなに簡単に割り切れないことは分かっています。自分がそうなっても、あがき苦しむと思いますから。

でもいつまでも、元気だったあの頃を追い求めても先には進めません。今ある現状を受け入れることが第一歩になるのかなと感じました。

 

新しいことをはじめてみる

病気になったらできないことに目がいきがちになります。その多さに落胆してしまうでしょう。でもそこから初めて出来ることもあると思います。

釣りがしたい、ギターを弾きたい、車に乗りたい、手芸がしたい。もちろん前と同じようには難しいでしょう。それでも出来なかったことが、少しずつできるようになり一つの形になる。その過程はきっと無駄にはなりません

どんな小さなことからでもいいので、始めてみましょう。

 

同じ仲間をみつける

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うちの病院では患者さんは個室でご飯を食べるのではなく、共用の食堂でご飯を食べます。これはもちろん医療的な観点からも、ご飯をつまらせて窒息をさせないだとか、異変があればすぐ気付けるなどの点があると思います。

しかしそれ以上に隣通しでご飯を食べるということはいいことがあります。同じ釜の飯を食うではないですが、自然と会話も弾みますし「自分はこういう症状で、こうなんだ。あんたはどうだい?」といったような仲間の形成にも繋がっています。

自分以外の人も苦しんで頑張っている、自分も負けてられない、また励ましあったりその影響力は同じ境遇にたたされた人しか分からないのかもしれません。我々が気休めの言葉を投げかけるより何倍も効果があります。

その方たちの中には退院後も連絡を取り合ったりして、お互いに集まったりしている人もいました。そういう仲間は病院以外でももちろん作ることは可能です。

デイサービスなどでそういう集まりを募っているところもありますし、障害のある方で作っているスポーツチームなどもあります。

その方たちで集まれば、自分の病気の共有も出来ますし、前向きな考えに触れるきっかけ作りにもなります。

 

介護を頑張りすぎない

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介護はやはり長く続くものです。頑張りすぎると介護する側も負担になってしまうこともあります。頑張り過ぎないためには、できるだけ行政のサービスを利用することが大事です。お金がかかるから、人を家に招くのが嫌。いろいろ理由はあると思いますが、全て自分たちでこなすのは大変です。

ときにはショートステイなどを利用し、介護する側も自分の時間を作ることも大切。長く介護をしていくには、力を抜く方法も知っておいて損はないはずです。

行政のサービスは以前にこのブログでも紹介させてもらいました。あわせて読んでもらうと分かりやすいかと思います。

 

今日のまとめ

・病前と比べず、現状と向き合う

・できないことばかりにとらわれ過ぎず、今できる新しいことに目をむける

・同じ境遇の仲間を見つける(デイサービスやスポーツのコミュニティなど)

・介護を頑張りすぎない(家族側)

 

最後に

病気になってないものの立場としては、絶対にこうしてくださいなんてことは言えません。でも長い入院生活の中で、少しずつ自分の病態を理解し、前を向いている方がいい形で退院していくのは見てきました。今回話を聞くことが出来た人もその一人です。これからも、たくさん乗り越こえていく壁があるかもしれません。しかし医療、介護の人間はその壁を越えるお手伝いが出来ればと考えています。